Appleは2026年10月13日(米国時間)、スマートホーム機器の新シリーズ「Apple Home Collection」を発表しました。LG ElectronicsとSchneider Electricと共同で設計したカメラ、ビデオドアベル、スマートロック、サーモスタット(空調の温度調節機)などで、12月から順次発売されます。ただし販売国は米国・カナダ・英国に限られ、日本は含まれていません。
この記事では、Appleのプレスリリースをもとに、ラインナップと価格、iCloud+との関係、プライバシーの仕組みを整理します。
Apple Home Collectionは、Appleが推奨するスマートホーム機器のシリーズ
これまでもAppleのホームアプリは、「Works with Apple Home」やMatterに対応した他社製品を操作できました。Home Collectionは、その中でもAppleが製品設計から関わり、ホームアプリとの連係を前提に作られたシリーズです。
- 設定:iPhoneをかざしてワンタップで開始。メーカーのアプリやアカウントは不要
- 操作:すべてホームアプリとSiriから。単体でも、複数機器の連係でも使える
- 通信:全製品がThreadに対応。自宅のWi-Fiを変えると、機器側の接続情報も自動で更新
- 暗号化:ホームアプリのデータはエンドツーエンドで暗号化され、LG Electronics、Schneider Electric、Appleのいずれも読み取れない
利用には、NFCで設定するための最新のiPhoneと、Apple HomeView、HomePod、Apple TVなどのホームハブが必要です。同日には「Apple HomeView」「HomePod mini 2」「Apple TV 4K(第4世代)」も発表されています。
ラインナップと米国価格:9製品、販売は米国・カナダ・英国
| 製品 | 価格(米国) | 販売国 | カラー |
|---|---|---|---|
| LG Video Doorbell Wired | 249.95ドルから | 米国、カナダ、英国 | エッセンスグラファイト、エッセンスシルバー |
| LG Floodlight Cam | 399.95ドルから | 米国、カナダ、英国 | エッセンスグラファイト、エッセンスシルバー |
| LG Outdoor Cam Plug-In | 299.95ドルから | 米国、カナダ、英国 | エッセンスグラファイト、エッセンスシルバー |
| LG Indoor Cam Plug-In | 199.95ドルから | 米国、カナダ、英国 | エッセンスホワイト |
| LG Smart Deadbolt Lock | 349.95ドルから | 米国、カナダ | エッセンスグラファイト、エッセンスシルバー |
| LG Smart Thermostat | 199.95ドルから | 米国、カナダ | エッセンスホワイト |
| LG Temperature Sensor | 39.95ドルから | 米国、カナダ | エッセンスホワイト |
| Schneider Home Smart Thermostat | 199.95ドルから | 米国、カナダ | シルバー、ホワイト |
| Schneider Home Room Sensor | 39.95ドルから | 米国、カナダ | ホワイト |
サーモスタットの取り付け用に、LG C-Wire Power Adapter(24.95ドルから)、Schneider Home Trim Plate(14.95ドルから)、Schneider Home C-Wire Power Adapter(24.95ドルから)も別売りされます。販売開始は12月で、一部の製品は2027年初めにずれ込みます。どの製品が2027年になるかは、プレスリリースでは明示されていません。
LGのカメラ4機種は、録画の保存にiCloud+を使う
カメラは4機種です。いずれも最大2.5Kで撮影し、人物、親しい人の顔、ペット、車両、荷物を見分けます。録画の履歴はiCloud+に保存されるため、カメラメーカーの有料サービスに別途入る必要はありません。
| 機種 | 主な特徴 |
|---|---|
| Video Doorbell | 訪問者用の前面カメラ(2.5K)と荷物用の下向きカメラ(フルHD)を搭載。スポットライト付きで、チャイムはHomeView・HomePod・HomePod miniから鳴る |
| Floodlight Cam | 動きを検知すると点灯する2灯のライトと、暗所でもカラーで映すナイトビジョン |
| Outdoor Cam | 暗所カラーナイトビジョン。角度を変えやすく、自分で設置しやすい |
| Indoor Cam | 確認するときは自動でレンズを起こし、家族が帰宅すると下を向いて撮影を止める |
iCloud+では10日分のイベント録画を見られます。対応できるカメラの台数は、契約しているプランで決まります。
| iCloud+のプラン | 対応カメラ台数 |
|---|---|
| 50GB | 1台 |
| 200GB | 最大5台 |
| 2TB | 台数無制限 |
対象のiCloud+プランでは、Apple Intelligenceが録画の内容を文章で要約し、言葉で映像を検索することもできます。こちらはApple Intelligenceを有効にしたiPhoneまたはiPadでの設定が必要で、カメラ台数にプランごとの上限があります。カメラ本体にもストレージがあり、Wi-Fiが切れても撮影を続けます。
スマートロックは、iPhoneを持って近づくだけで解錠
LG Smart Deadbolt Lockは、超広帯域(UWB)という近距離の位置測定技術で、持ち主がドアに近づくタイミングを判断します。家の鍵を登録した対応iPhoneやApple Watchを持っていれば、操作しなくても近づいたときに自動で解錠されます。
- iPhone・Apple Watchでのタップ、本体のテンキー、隠し鍵穴でも解錠できる
- ドアの開閉やこじ開けを検知し、施錠していてもドアが開いていれば通知する
- ホームアプリからゲストに合鍵を共有できる
- Matterとスマートロックの共通規格Aliroに対応し、インターネットが切れても基本機能は動く
ドアベルとロックは、ホームアプリ上で玄関のシステムとして連係します。来訪者を同じ画面で確認し、そのまま、あるいはSiriに頼んで解錠できます。
サーモスタットは在宅状況に合わせて自動で温度を調整
サーモスタットはLGとSchneider Electricから1機種ずつ出ます。いずれも家全体の冷暖房設備(HVACシステム)に配線でつなぐ製品です。ホームアプリの「適応型温度調節」は、iPhoneの端末内処理で在宅・就寝・外出を判断し、手動でスケジュールを組まなくても温度を調整します。
室温は、別売りの温湿度センサーのほか、HomeView、HomePod、HomePod miniに内蔵されたセンサーでも測れます。米国本土では、対応する電力プランの利用者向けに、安くてクリーンな時間帯へ冷暖房を移すガイダンスも提供されます。
日本のユーザーにとっての注意点
- 日本は販売対象外:ラインナップすべてが米国・カナダ・英国(一部は米国・カナダ)のみの販売です
- サーモスタットはHVAC向け:冷暖房設備に配線でつなぐ製品で、壁掛けエアコンをリモコンのように操作するタイプではありません
- カメラ録画にはiCloud+が必要:プランごとに対応台数の上限があります
- 設置サービスは米国のみ:Apple Store直営店でのADTによる有料設置は、米国で今週から提供されます
日本でAppleのスマートホームを組むなら
ここからは筆者の考えです。Home Collectionそのものは日本で買えませんが、ホームアプリはMatter対応や「Works with Apple Home」対応の他社製品を操作できます。日本で環境を作るなら、次の順で考えると無駄がありません。
1. ホームハブを用意する
外出先からの操作や自動化には、HomePodやApple TVなどのホームハブが必要です。日本では、10月30日発売のHomePod mini 2(24,800円)や11月13日発売のApple TV 4K(49,800円)が候補になります。
2. 機器はMatter対応を基準に選ぶ
今回のロックやサーモスタットもMatterに対応しています。日本で売られている照明やスマートロックを選ぶときも、Matter対応を条件にしておけば、ホームアプリで扱える可能性が高くなります。
まとめ:Apple主導のスマートホーム機器、日本は続報待ち
Apple Home Collectionは、LGとSchneider Electricと共同設計したカメラ、ドアベル、ロック、サーモスタットのシリーズです。iPhoneのワンタップで設定でき、録画はiCloud+、データはエンドツーエンドで暗号化されます。販売は12月から米国・カナダ・英国で始まり、日本での展開は発表されていません。
出典:Apple Newsroom(日本)「スマートホームアクセサリの新しいラインナップ、Apple Home Collectionを発表」(2026年10月13日)
元記事URL:https://www.apple.com/jp/newsroom/2026/10/introducing-apple-home-collection-a-new-lineup-of-smart-home-accessories/


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