「ビザの切り替え申請」
というのはそもそも該当する人が少なかったり、申請自体が人生でそう多くはないイベントなので慣れるものではないですが、審査に通過した経験者として同じ境遇の方の参考になればと思い申請方法と注意点を記事にしました。
なお、この記事は日本人とその配偶者(外国籍)の夫婦が、外国籍であるパートナーのビザを就労ビザから配偶者ビザへ切り替えたいという状況を想定しています。
前提
- 日本での入籍が済んでいる。
- 外国籍の母国または地域(台湾など。あくまで日本国の目線)における入籍が済んでいる
上の2つは必須条件です。
熟読すべきドキュメント
何と言っても法務省のサイトは確実に抑えておきましょう。
とはいえ、細かいし審査通った人の書き方も分からないというのはその通りなので、私の経験に基づいて下記に噛み砕いて説明していきます。
なお、以下は2018年6月時点での情報(私が実際に申請して月)のもので、今後も以下のやり方がずっと正しいという保証はない事をあらかじめご理解ください。(法務省に書いてあることが最新の情報となります。)
必要な書類
申請者(これからビザの切り替えをしようとしている人。つまり外国籍の人)にとって必要な書類は以下です。
- 在留資格変更許可申請書 1通
- 写真(縦4cm×横3cm) 1葉
- 配偶者(日本人)の方の戸籍謄本(全部事項証明書) 1通
- 申請人の国籍国(外国)の機関から発行された結婚証明書 1通
- 配偶者(日本人)の方の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通
- 配偶者(日本人)の方の身元保証書 1通
- 配偶者(日本人)の方の住民票(世帯全員の記載のあるもの) 1通
- 質問書 1通
- スナップ写真(夫婦で写っており,容姿がはっきり確認できるもの)2~3葉
- パスポート 提示
- 在留カード又は在留カードとみなされる外国人登録証明書 提示
- その他(後述)
結構多いんですよね。。
在留資格変更許可申請書
申請書はホームページにて公開されているのでUSBなどに保存->コンビニ等で印刷し、記述してから持っていきましょう。
記入漏れがある場合は申請時に指摘してくれます。
PDFはこちらです。
http://www.moj.go.jp/content/000103508.pdf
尚、上のPDFは以下の法務省サイトからもアクセスできます
写真
申請書に貼る為に使います。
入国管理局にも証明写真を撮影する機械はありますが、混雑する可能性もあるので事前に撮影しておきましょう。また撮影から3ヶ月以内のものを利用します。
余談ですが、私は撮影した写真が4.5×3.5で申請書の枠内からはみ出てしまい、焦ってハサミで4×3にカットして事なきを得ました。。まあ、普通に考えて証明写真としての要件(顔全体が収まっている等)が満たせていれば問題はないですね。
配偶者(日本人)の方の戸籍謄本(全部事項証明書)
お住まいの所が属する役所(というよりは住民票を取得できる役所)にて、戸籍謄本を取得します。この際、婚姻している場合はその旨も記載されています。
役所で素直に「戸籍謄本の全部事項証明書を発行してください」といえば大丈夫です。
なお有効期限は発行から3ヶ月以内です
申請人の国籍国(外国)の機関から発行された結婚証明書
これは戸籍謄本外国版みたいなものです。
申請者(外国籍)の方の駐日大使館に行って発行してもらいます。
大事なのは、婚姻しているという事が記載されているかです。おそらく戸籍謄本を発行したら婚姻記載だとは思いますが国によってはそうではない可能性もあるので
婚姻しているという事が記載されているか
をよく確認しましょう。
同有効期限は同様に発行から3ヶ月以内です。
配偶者(日本人)の方の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通
この書類の目的は相手の日本人がちゃんと納税しているかどうかです。
法務省のサイトによると
※ 1月1日現在お住まいの市区町村の区役所・市役所・役場から発行されます。
※ 1年間の総所得及び納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば,いずれか一方でかまいません。
※ 入国後間もない場合や転居等により,お住まいの区役所・市役所・役場から発行されない場合は,最寄りの地方入国管理官署にお問い合わせ下さい。
※ 配偶者(日本人)の方が申請人の扶養を受けている場合等,上記5を提出できないときは,申請人の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの)を提出して下さい。
※ 発行日から3か月以内のものを提出して下さい。
と書いています。
納税証明書には総所得と納税状況が記載されている(少なくとも自分の住んでいる場所では記載されていた)ので、私は納税証明書だけを取得しました。
また私の場合、申請月が2018年6月で住民税の更新タイミングであったことから、最新の納税証明書では住民税の納税をしているという証明にならない事を懸念して過去2年度分の納税証明書を発行しました。
これにより、過去に遡って納税をしている事をきちんと証明したので過去2年分の納税証明書を取得しておく事をおすすめします
配偶者(日本人)の方の身元保証書 1通
配偶者(日本人)が申請者(外国籍のパートナー)の身元を保証するよという保証書です。
印鑑は認印で申請しました。
PDFはこちら
http://www.moj.go.jp/content/000007381.pdf
(帰国旅費を保証するってなんか可愛いなと思ったり。。)
配偶者日本人)の方の住民票(世帯全員の記載のあるもの)
法務省によると
※ 個人番号(マイナンバー)については省略し,他の事項については省略のないものとするようお願いします。
※ 発行日から3か月以内のものを提出して下さい。
との事なので、「マイナンバー以外は全部載せてくれ〜」というスタンスで発行すれば大丈夫です。(ちなみにというか、当然ですが世帯が同じである事を想定しています)
質問書
これが一番の難関かと思います。
PDF: http://www.moj.go.jp/content/001226222.pdf
まずは冒頭の注意事項をよく読みましょう。
この質問書は,提出された申請の審査のために答えていただくものであり,重要な参考資料となります。回答に当たっては,各質問について該当するものにチェック又は○印で囲み,その他記入部分については,できるだけ具体的に,かつ詳しく記載・説明してください。
なお,事実に反する記入をしたことが判明した場合には申請人に係る審査上不利益な扱いを受ける場合や罪に問われる場合がありますので,提出前に,記載内容に間違いがないことを確認し,ご自身で署名してください。
【記入に際しての説明】
※申請人(相手の方)とは,これから入国・在留のための審査を受ける外国人(我
が国に滞在を希望する外国人)を指します。
※配偶者(あなた)とは,上記申請人と婚姻している日本人又は外国人を指します。
何と言っても嘘はダメ!ゼッタイ! です。
そして事実に反する事を記載していなくとも、雑に書いては印象も良くないです。
これは、審査する側の立場に立って考えると分かり易いのかもしれないですが、
- この申請者は不法にビザを取得しようとしているのではないか
- 本当に共同生活を互いに支え合い努力してきたのか(相手への愛情が伺えるのか)
などの目線で審査されると想定できます。
なので、「結婚に至った経緯」などはしっかりと埋めておく事が賢明です。
スナップ写真(夫婦で写っており,容姿がはっきり確認できるもの)
法務省のサイトには2~3葉と記載がありますが、別にそれ以上出してもいいと思います。
100枚も出せば迷惑でしょうが(ちょっと極端)、要するに
2人は婚姻に到るまでしっかりと歩んできてますよ!
というアピールみたいなものだと思っています。
私の場合
- 旅行に行った際の写真を複数枚
- プリクラ
- 相手の両親との写真
を提出しました。
そして、写真の裏には撮影時期(yyyy-mm)と簡単な説明(場所)などを書いておき、出来るだけ幅広い期間(知り合ってから現在に到るまで)を対象として写真を選択しました。
(直近の写真ばかり提出しても恣意的に作ったものではないかと思われそうなので。。)
ちなみに、写真もデジタルデータであればUSBに保存&コンビニで印刷し、写真を保持しているのであればコピー等すれば大丈夫です。
(提出した写真は戻ってこないのでそこだけ要注意。)
パスポート
提示すれば大丈夫です
在留カード又は在留カードとみなされる外国人登録証明書
同様に提示で大丈夫です
その他
法務省によると
(1) 身元保証人の印鑑
※ 上記6には,押印していただく欄がありますので,印鑑をお持ち下さい(提出前に押印していただいた場合は結構です。)。
(2) 身分を証する文書等
※ 上記(2)については,申請人本人以外の方(申請が提出できる方については,こちらのページを参照して下さい。)が申請を提出する場合において,申請を提出できる方かどうかを確認させていただくために必要となるものです。また,申請人以外の方が申請書類を提出する場合であっても,上記10及び11の「申請人のパスポート及び在留カードの提示」が必要ですが,在留カードとみなされる外国人登録証明書の場合は,写しの提出でも差し支えありません。
との事です。特に当てはまらなかったので問題なしでした(というか当てはまる人いるのか??)
親との関係に問題がある時
両親と折り合いがつかず婚姻を認められない、両親が暴力的で疎遠している、
などの事情を持った申請者又はその配偶者もいらっしゃるかと思います。
質問書では互いの両親について質問されていますが、こちらも決して嘘の無いように書く事が第一です。
あくまでも重要なのは夫婦としての実態があるのかどうかなので両親の事を気にしてもしょうがないです。
私の場合も、
- 両親に婚姻する事を伝えていない
- 挙式の予定はない
といった状態ではありましたが、質問書の他の内容(結婚に至った経緯)や提出写真などで幾らでもカバーできると思っています。
大事なのは夫婦としての実態があるのかどうかなので
とはいえ提出時は多少の不安があり色々検索していたので、申請当時参考になった記事も貼っておきます。