箱根吟遊の宿泊記|全室露天風呂付き客室の実力と正直な残念ポイント

箱根吟遊のロビー。吹き抜けの高い天井と市松敷きの畳、正面の大開口から渓谷が見える ホテル

箱根・宮ノ下温泉の旅館「箱根吟遊(はこねぎんゆう)」に宿泊しました。早川渓谷を見下ろす高台に建ち、全20室すべてに露天風呂とオープンテラスが付くのが最大の特徴です。

結論を先に書きます。客室露天風呂と眺望は、価格に見合う満足度でした。一方で食事と客室の細かな使い勝手には物足りなさが残りました。良かった点だけを並べるつもりはないので、残念だった点もそのまま書きます。

  • 箱根吟遊の基本情報とアクセス(宮ノ下駅から徒歩3分)
  • 階ごとに変わる客室タイプと料金の目安
  • 実際に泊まった1階の客室露天風呂の様子
  • 良かった点と、正直に残念だった点
  • どんな人に向いていて、どんな人には向かないか

※宿泊したのは2021年9月です。施設・料金などの情報は2026年8月26日に公式サイトで確認した内容に更新しています。変わりやすい項目は、予約前に公式サイトで最新情報をご確認ください。

箱根吟遊の基本情報

項目内容
所在地神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下100-1
温泉地箱根・宮ノ下温泉(標高約420m)
客室数全20室(全室に露天風呂+オープンテラス)
チェックイン/アウト14:00/11:00
泉質ナトリウム-塩化物泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
大浴場湯処「月代」「月音」/露天風呂・サウナ付き、時間で男女入替
その他施設Ginyu Spa、ラウンジ、バーカウンター、売店「吟の蔵」
電話0460-82-3355(予約・問い合わせは電話)
利用カードVISA/Master/JCB/AMEX/DINERS/UC/DC

意外と間違えやすいのが立地です。箱根吟遊は箱根湯本ではなく「宮ノ下」にあります。箱根はエリアが広く、湯本と宮ノ下では登山鉄道で30分ほど離れます。予約時に取り違えると当日の移動時間が読めなくなるので、ここは押さえておきたいポイントです。

アクセス|宮ノ下駅から徒歩3分

出発地ルート所要目安
新宿駅小田急ロマンスカー→箱根湯本駅→箱根登山鉄道→宮ノ下駅約90分+約30分+徒歩3分
東京駅JR新幹線→小田原駅→箱根登山鉄道→宮ノ下駅約30分+約40分+徒歩3分
小田原駅(東口)箱根登山バス→「宮ノ下」下車約30分+徒歩1分
箱根湯本駅箱根登山バス→「宮ノ下」下車約15分+徒歩1分
東名高速 御殿場I.C.乙女峠→R138→宮ノ下約30分
東名高速 厚木I.C.小田原厚木道路→R1→宮ノ下約50分

鉄道・バスのどちらでも行けますが、荷物が多いなら小田原または箱根湯本からバスかタクシーが楽です。登山鉄道はスイッチバックがあり景色は楽しいものの、混雑期は立ちっぱなしになることもあります。

客室は全20室すべて露天風呂付き|階ごとにキャラクターが違う

箱根吟遊の客室は階ごとにテーマが分かれており、同じ宿でも眺望の抜け方がまったく違います。エントランスとロビーが最上階の5階にあり、渓谷に沿って下へ客室が並ぶ構造です。上の階ほど眺望が開け、下の階ほど森に包まれます。

タイプ特徴料金目安(2名1室・1名あたり)
4F風(1室のみ)和室。最上階からの眺望¥53,500〜
3F箱根連山を望む。和室・洋室・メゾネットの3タイプ¥44,700〜
2F館内で最もリーズナブル。和室・洋室から選択¥42,500〜
1F和室。ジャグジー付きの岩露天風呂とプライベート感¥54,600〜

料金は公式サイトの表示(2026年8月26日閲覧)です。時期・プランで変動しますし、税やサービス料の扱いも含めて予約時に必ず確認してください。

館内のフロア構成(宿泊時の案内図より)

宿泊時に館内案内図が掲示されていたので、テキストに起こしておきます。

内容
5Fレセプション/ロビー/玄関、湯処「月代」「月音」、ラウンジ「吟遊詩人」、展望バーカウンター「忘憂」、お土産処「吟の蔵」
4F悠庵、客室「渓風」
3F客室:遊星・煌星・星夜・北斗・星雲・銀河・星宿
2F客室:彩雲・慶雲・瑞雲・紫雲・夕映・夕霧
1F客室:桂・夕月・名月・七夜・風雅・風光
別棟Ginyu Spa、離れ湯回廊「山草小路」、ガーデンラウンジ「明星」

これは2021年9月時点の館内案内です。現在の公式サイトで案内されている客室名とは一部異なるため、部屋指定で予約したい場合は公式の客室ページで確認してください。

箱根吟遊の館内案内図。5階のロビーと湯処から1階の客室までのフロア構成が示されている
館内の案内図(2021年9月時点)

泊まったのは1階の和室|客室露天風呂がとにかく良い

今回泊まったのは1階の和室タイプでした。この宿で一番良かったのは、間違いなく客室露天風呂です。

テラスの岩風呂は大人が足を伸ばして入れる広さがあり、目の前は一面の緑。人の視線を気にせず、好きなタイミングで何度でも入れるのは、大浴場中心の宿とは別の贅沢さがありました。

浴室はテラスの岩露天風呂と、室内の陶器風呂の2つという構成です。1階の客室露天風呂はジャグジー機能付きで、森に囲まれた籠り感が強いのが特徴です。

箱根吟遊の客室内風呂。丸い陶器の浴槽の向こうにテラスと森の緑が見える
室内の陶器風呂。ガラス越しにテラスの露天風呂と森が見える
箱根吟遊1階客室のオープンテラスにある岩造りの露天風呂とウッドデッキ
テラスの岩露天風呂。1階はジャグジー機能付き

洗面・アメニティは質が高い

パウダールームは洗面ボウルが2つ並ぶ配置で、2人でも支度がぶつかりません。アメニティは箱根吟遊のオリジナル製品で、いずれも質が良いと感じました。気に入ったものは売店やオンラインショップでも購入できます。

銅製の洗面ボウルが2つ並ぶ箱根吟遊のパウダールーム。オリジナルアメニティが並ぶ
ボウルが2つあるパウダールーム。奥は洗い場

客室で気になった点は2つ

  • 照明の明るさを調整できない:夜は特に暗く感じました。手元で作業したい人には物足りないはずです。
  • コンセントの位置:掘りごたつの低座椅子に座ったまま、スマホを充電しながら使うのが難しい配置でした。延長ケーブルが1本あるだけでも印象が変わると思います。

どちらも致命的ではありませんが、価格帯を考えると惜しいところです。気になる人はモバイルバッテリーを持参するだけで解決します。なお、これは宿泊時点の状況なので、現在は改善されている可能性もあります。

箱根吟遊の客室和室。掛け軸と生花が飾られた床の間とテレビ台
就寝スペースになる和室。床の間に掛け軸と生花
箱根吟遊客室のダイニング。掘りごたつ式の大きなテーブルと低座椅子
客室内のダイニング。掘りごたつ式で食事もここで

食事はインルームの懐石|ここが一番の改善点

宿泊時は夕食・朝食ともに客室内のダイニングでの提供でした。他の宿泊客と顔を合わせずに食事ができるのは、素直に利点です。寝室を通らずに配膳される動線も考えられていました。

ただ、肝心の味は一番改善の余地を感じた部分です。写真は撮っていませんが、主菜で出てきたエビが、鮮度の問題なのか本来の「プリップリ感」がなく、べちゃっとした食感でした。器や季節の意匠は良かったので、そこだけが惜しく感じました。

箱根吟遊の夕食の先付。栗のいがや紅葉の敷紙を使った秋の盛り込み
秋の意匠を取り入れた先付の盛り込み

客室に用意されていたお茶とお菓子については、お菓子は美味しかったものの、茶葉は口の中でお茶の味が広がる感じがあまりなく、こちらも印象は普通でした。

箱根吟遊の客室に用意された急須と湯呑、オリジナル煎茶と和菓子
客室のウェルカム茶菓子。煎茶はオリジナル製品

なお現在の公式サイトには、鉄板焼「悠庵」(18:00〜20:00)の案内が出ています。宿泊時に案内図で宴会場と記載されていた場所が、食事処として運用されているようです。食事の場所や内容はプランによって変わる可能性が高いので、予約時に確認するのが確実です。

共用部|ロビーの眺望はずっと居られる

共用部で印象に残ったのは、5階のロビーです。高い吹き抜けの天井に市松敷きの畳、正面は渓谷に向かって大きく開いた開口。和の素材とバリ風の意匠が混ざった空間で、そこから見える緑の眺めが良く、ずっと居られそうだと思えるほどでした。

普段パソコンばかり見ている生活なので、遠くの山を眺める時間そのものが目のリフレッシュになりました。

ロビーと同じ階には、ラウンジとバーカウンターがあります。案内図では「吟遊詩人」「忘憂」と記載されていた場所です。

箱根吟遊のロビー階にあるラウンジとバーカウンター周辺
ロビー階のラウンジ/バーカウンター

売店「吟の蔵」には、バリ雑貨や工芸品、館内で使われているオリジナル製品が並びます。客室のアメニティを気に入ったら、ここで買って帰れます。

箱根吟遊の売店「吟の蔵」。バリ雑貨や工芸品、オリジナル製品が並ぶ
売店「吟の蔵」

大浴場とGinyu Spa

  • 湯処「月代」「月音」:どちらも露天風呂とサウナを備え、時間によって男女が入れ替わります。両方入りたければ、夕方と朝で時間をずらすのが定石です。
  • Ginyu Spa:森の回廊を抜けた離れにあり、源泉かけ流しの貸切露天風呂があります。ただし利用は施術を受ける人のみ。営業は10:00〜20:00(最終受付18:00)で、日帰りスパの予約も受け付けています。

客室露天風呂が充実しているぶん、大浴場に行く回数は減りがちです。それでも「絶景の湯処」と呼ばれるだけの眺望があるので、明るい時間に一度は行っておくのがおすすめです。

予約と料金の考え方

  • 公式サイトでは電話予約を案内しています。受付はAM9:00から、1年後の同日まで(年末年始12/31〜1/3分は毎年9月1日AM10:00から)。
  • 楽天トラベルや一休.comでも取り扱いがあります。ポイント還元やクーポンを含めた実質額で比べる価値はあります。
  • 価格帯は1名あたり4万円台〜が目安。抑えたいなら2階の「空」タイプ、眺望を取りたいなら3階以上、森の籠り感なら1階という選び方になります。

こんな人に向いている/向いていない

向いている人

  • 部屋の露天風呂に何度も入りたい人
  • 大浴場中心より、客室で完結する滞在が好みの人
  • 記念日など、他の宿泊客と顔を合わせたくないシーンで使いたい人
  • 静かな環境でゆっくり過ごしたい人

向いていない人

  • 食事の満足度を最優先する人(宿泊時点の印象では期待値を上げすぎない方が無難)
  • 照明やコンセントなど、部屋の設備の使い勝手にこだわる人
  • 温泉街の散策や箱根湯本周辺でのアクセス重視の人(宮ノ下は静かな立地です)

まとめ

  • 箱根吟遊は全20室すべてに露天風呂とテラスが付く、宮ノ下の渓谷沿いの旅館
  • 客室露天風呂と眺望の満足度は高い。人目を気にせず何度も入れるのが最大の価値
  • 食事は改善の余地を感じた(2021年9月宿泊時点。現在は鉄板焼の案内もあり運用が変わっている可能性)
  • 客室は階でキャラクターが変わる。眺望重視なら上層階、森の籠り感なら1階

料理には物足りなさを感じたものの、客室露天風呂と絶景はそれを上回る体験でした。次は眺望が開ける上の階に泊まって、同じ宿でどれだけ印象が変わるのか確かめたいと思っています。

出典・参考

出典:箱根吟遊 公式サイト|露天風呂付き客室(2026年8月26日閲覧)
元記事URL:https://www.hakoneginyu.co.jp/guestroom.html

出典:箱根吟遊 公式サイト|温泉の泉質・適応症(2026年8月26日閲覧)
元記事URL:https://www.hakoneginyu.co.jp/onsen.html

出典:一休.com|箱根吟遊(2026年8月26日閲覧)
元記事URL:https://www.ikyu.com/00002591/

出典:楽天トラベル|箱根吟遊(2026年8月26日閲覧)
元記事URL:https://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/38490/38490.html

本記事は当ブログで2021年9月に公開した宿泊記(https://teriablog.com/hakone-ginyu/)を、2026年8月に情報を追記して再構成したものです。館内の様子・食事の感想は宿泊時点の内容であり、現在の運用と異なる場合があります。

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