アラスカ航空は2026年9月29日、ハワイアン航空との共通会員プログラム「Atmos Rewards」を大きく拡張すると発表しました。目玉は、ポイントの貯め方を「飛行距離」「支払運賃」「搭乗区間数」の3つから会員自身が選べるようにする点です。選択の受付は2026年10月1日に始まり、実際に新しい方式が適用されるのは2027年1月1日からとなります。
この記事では、3択の中身と適用スケジュール、既存会員と新規会員で異なる初期設定、同時に発表されたプレミアムクラス特典やデビットカードの話、そして日本から使う人が押さえておくべき注意点を整理します。
Atmos Rewardsとは
Atmos Rewardsは、アラスカ航空とハワイアン航空が共通で運営するマイレージプログラムです。両社の統合にともない、従来の「マイレージプラン」と「ハワイアンマイルズ」を引き継ぐ形で立ち上がりました。アラスカ航空はワンワールドに加盟しているため、日本航空(JAL)をはじめとする加盟各社との提携もプログラムの枠組みに含まれます。
今回の拡張は、貯め方・使い方・提携先・カード商品にまたがる内容で、発表から1年以上かけて段階的に実施されます。
ポイント獲得方式が3択に
最大の変更点は、フライトで貯まるポイントとステータスポイントの計算基準を、会員が自分で選べるようになることです。アラスカ航空は、この3択方式を業界初としています。
| 獲得方式 | 基準 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 飛行距離 | 実際に飛んだ距離 | 安い運賃で長距離を飛ぶ人 |
| 支払運賃 | 支払った金額 | 上位クラスや直前購入が多い人 |
| 搭乗区間数 | 搭乗したセグメント数 | 短距離を数多く飛ぶ人 |
自分の飛び方に合わせて基準を選べる点が、従来の一律ルールとの違いです。ただし変更は暦年あたり1回までと決められており、年の途中で何度も切り替えられません。
既存会員と新規会員で初期設定が違う
見落とすと損をしかねないのが、初期設定の扱いです。公式発表では、選択をしなかった既存会員は引き続き飛行距離ベースで貯まるとされています。一方、2027年1月1日以降に入会する新規会員は、支払運賃ベースが初期設定になります。
つまり既存会員にとっては、何もしなければ今までどおりという穏当な設計です。とはいえ、自分の飛び方に合う方式が他にあるなら、2026年10月1日から始まった選択受付のうちに見直しておく価値はあります。
実施スケジュール
今回の発表は単一の改定ではなく、複数の施策が時期をずらして実施されます。公式発表に記載された時期を整理すると次のとおりです。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年10月1日 | 獲得方式の選択受付を開始/Atmos Communitiesが6種類に拡大 |
| 2026年11月2日 | Platinum・Titanium会員のプレミアムクラス特典を拡張 |
| 2026年後半 | 法人向けクレジットカードを刷新 |
| 2027年1月1日 | 新しい獲得方式を適用開始 |
| 2027年初頭 | デビットカードを発行 |
| 2027年中 | バンク・オブ・アメリカのカードポイントをAtmos Rewardsへ移行可能に |
11月2日からの同行者特典
上位会員にとって実利が大きいのは、2026年11月2日に始まるプレミアムクラス特典の拡張です。PlatinumおよびTitanium会員は、対象となる子どもに加えて同行者1名まで、空席がある場合に無償でプレミアムクラスを利用できるようになります。家族旅行での使い勝手が変わる変更といえます。
Atmos Communitiesが6種類に
旅のスタイル別に特典を割り当てる仕組みも拡張されます。新しい6種類の内訳は、Global Locals、Families on the Go、Culinary Journeys、Active Escapes、Club 49、Huakaʻi by Hawaiianです。特典には無料手荷物、限定運賃、ボーナスポイントチャレンジ、体験型プログラムの割引などが含まれます。
カード商品と提携先の拡大
カード関連では、2027年初頭にAtmos Rewardsのデビットカードが登場します。公式発表によれば、デザインを選べるほか、航空券や機内購入の割引、ポイント共有の無料化、海外取引手数料なし、一部手数料のポイント支払いに対応するとされています。事前登録は発表時点ですでに受け付けています。
提携先には、Alterra Mountain Company、Nordstrom、Pebble Beach Resortsの3社が新たに加わります。またAtmos Members Dayとして、毎月第1水曜日に会員向けの限定オファーを提供する仕組みも始まります。
日本の利用者にどう関係するか
アラスカ航空は日本路線を自社で多く運航しているわけではありませんが、ワンワールド加盟社として、JALをはじめとする提携社便でのポイント獲得や特典航空券の発券に関わってきます。獲得方式が3択になることで、提携社便を含めた自分の飛び方に合わせた最適化がしやすくなる可能性があります。
同じ9月29日には、アラスカ航空とアメリカン航空が、アラスカの大西洋・太平洋ジョイントビジネス参加計画も発表しました。太平洋ジョイントビジネスはアメリカン航空とJALで構成されており、ここにアラスカが加わる構想です。ただしこれは米国運輸省の認可と独占禁止法適用免除の取得が前提で、申請は今後数カ月のうちに行う段階にあります。発効日は公式発表に記載がありません。
注意点
- 獲得方式の変更は暦年あたり1回まで。年初の選択を誤ると、その年は原則として戻せない
- 選択受付は2026年10月1日開始だが、実際の適用は2027年1月1日から。すぐにポイントの貯まり方が変わるわけではない
- 2027年1月1日以降の新規入会者は支払運賃ベースが初期設定。長距離を安く飛ぶ使い方が中心なら、入会後に選び直す必要がある
- ジョイントビジネス参加は計画段階であり、当局認可が下りなければ実現しない
- デビットカードや法人カードは米国居住者向けの商品が中心とみられ、日本から申し込めるかどうかは公式発表からは読み取れない
いま取るべき行動
1. 直近1〜2年の搭乗実績を振り返る
どの方式が有利かは飛び方次第です。長距離を割安な運賃で飛ぶことが多いなら距離ベース、ビジネスクラスや直前購入が多いなら運賃ベース、短距離の乗り継ぎを積み重ねるなら区間数ベースが噛み合いやすい構図になります。
2. 2027年の旅行計画と照らし合わせる
適用は2027年1月1日からです。過去の実績だけでなく、2027年にどう飛ぶ予定かを踏まえて選ぶほうが合理的です。変更が年1回までである以上、選択は慎重に行う必要があります。
3. 上位会員は11月2日の特典変更を確認する
Platinum・Titanium会員は、同行者のプレミアムクラス利用が11月2日から広がります。年末年始の旅程を組むうえで、対象条件を公式サイトで確認しておくとよいでしょう。
まとめ
Atmos Rewardsの今回の拡張は、近年の航空会社が進めてきた「運賃ベースへの一本化」とは逆方向の設計です。距離・運賃・区間数という3つの基準を会員に選ばせる形は、飛び方の多様さをそのまま制度に取り込む試みといえます。既存会員は何もしなければ距離ベースのままなので、慌てて動く必要はありません。
一方で、変更が年1回に制限されている以上、選択そのものは軽く扱えません。2026年10月1日からの受付期間を使って、自分の搭乗パターンを一度整理しておくことをおすすめします。制度の細部や対象条件は今後更新される可能性があるため、最新情報は公式サイトで確認してください。
出典:Alaska Airlines Newsroom(2026年9月29日)
元記事URL:https://news.alaskaair.com/loyalty/atmos-rewards-expands/
出典:Alaska Airlines Newsroom(2026年9月29日)
元記事URL:https://news.alaskaair.com/company/american-airlines-and-alaska-airlines-announce-plans-for-alaska-to-join-the-atlantic-and-pacific-joint-businesses/


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