JR各社系のホテルが加盟する会員プログラム「JRホテルメンバーズ(JRHM)」が、2026年11月10日から新しい会員プログラムに切り替わります。現在は「レギュラー」と「ゴールド」の2段階しかないステータスが、ブロンズからダイヤモンドまでの5段階になり、宿泊時のポイント付与率はステータスに応じて5〜10%に広がります。9月25日には移行準備とみられる公式アプリのメンテナンス(9月28日未明)も告知されました。
この記事では、公式サイトで公開されている現行制度と新制度の条件を並べ、どんな使い方の会員に有利・不利が出るのか、移行前後に気をつけたい日程と注意点を整理します。
JRホテルメンバーズとは:JR系ホテルの共通会員制度
JRホテルメンバーズは、ホテルメトロポリタンやホテルメッツ(JR東日本系)、ホテルグランヴィアやホテルヴィスキオ(JR西日本系)、ホテルアソシア(JR東海系)など、JRグループのホテルで共通して使える無料の会員制度です。貯まったポイントは1ポイント=1円としてホテルの支払いに使えるほか、JRE POINTやWESTERポイントなどに交換できます。SuicaやICOCAといった交通系ICカードを会員証として登録できるのも特徴です。
変更点:2段階から5段階へ、判定は「毎月」に
公式サイトの現行ページと、新プログラムの特設ページ・FAQをもとに、主な条件を並べると次のとおりです(2026年9月26日確認)。
| 項目 | 現行(〜11月9日) | 新プログラム(11月10日〜) |
|---|---|---|
| ステータス | レギュラー/ゴールドの2段階 | ブロンズ/シルバー/ゴールド/プラチナ/ダイヤモンドの5段階 |
| 上位ステータスの条件 | 4月1日〜3月31日の獲得ポイントが25,000以上でゴールド(翌年5月1日から1年間) | 過去1年の獲得ポイントでシルバー2,500/ゴールド10,000/プラチナ25,000/ダイヤモンド50,000 |
| 判定のタイミング | 年1回(5月1日更新) | 毎月25日を基準日に判定し、翌月1日にステータスアップ(適用は最大1年間) |
| 宿泊時の付与率 | 100円(税抜・サービス料込)につき5ポイント。ゴールドは+1ポイント | 基本5%+ステータスポイント0〜5%=5/6/7/8/10% |
| レイトチェックアウト | 12時まで(全会員) | ブロンズ〜ゴールド12時、プラチナ13時、ダイヤモンド14時 |
| 無料アップグレード | ゴールド特典(JR西日本ホテルズの対象館、前日までの予約) | プラチナ・ダイヤモンド。東京ステーションホテル、メズム東京、大阪ステーションホテルはダイヤモンド限定 |
| ラウンジ | ゴールドにホテルグランヴィア大阪のラウンジパス | プラチナ・ダイヤモンドにグランヴィア大阪・広島・広島サウスゲートのラウンジ特典(滞在中1回) |
| ボーナスポイント | なし | 誕生日1,000〜3,000、ステータスアップ時500〜10,000 |
| ポイント有効期限 | 年度(3月31日締め)ごとに集計し、2年後の3月31日まで | 付与日から2年間。誕生日ポイントは3か月、ステータスアップポイントは1年間 |
ステータスアップ時のボーナスは、シルバー500、ゴールド3,000、プラチナ5,000、ダイヤモンド10,000ポイントです。1か月で2段階以上上がった場合は、通過したステータス分がすべて合算されます。誕生日ポイントの初回付与は、誕生月が2027年1月の会員(2026年12月25日付与)からです。
なお、誕生日ポイントやステータスアップポイントといった「期間限定ポイント」は、ステータス判定の対象外です。提携ポイントへの交換もできず、交換に回せるのは基本ポイントとステータスポイントだけです。
既存会員の移行先:4月1日〜11月7日の獲得ポイントで決まる
公式FAQによると、新ステータスは2026年4月1日〜11月7日に獲得したポイントをもとに決まります。レギュラー会員は利用実績に応じてブロンズからダイヤモンドまでのいずれかに、現ゴールド会員はプラチナかダイヤモンドに移行します。保有ポイントはそのまま引き継がれ、新ステータスは11月10日午前6時以降にマイページへログインし直すと確認できます。
11月10日の扱いは細かく決まっています。新しい特典は11月10日チェックインの宿泊から、新しい付与率でのポイントは11月10日チェックアウト分から適用されます。11月9日以前から連泊して10日をまたぐ場合、アップグレード特典は対象外です。
どの使い方で有利になり、どこで不利になるか
上位ステータスに必要な利用額の目安を試算しました。前提は、宿泊のみの利用で、すべて公式サイトなどの対象経路で予約し、利用額は税抜・サービス料込みとします。ステータスアップの翌月から新しい付与率が乗る仕組みを単純化し、到達した瞬間に付与率が上がるものとして計算しています。レストラン利用(付与率3〜10%)とボーナスポイントは含めていません。実際には月次判定のタイムラグがあるため、必要額はこれより少し増えます。
| 到達ステータス | 必要ポイント(過去1年) | 年間宿泊額の目安 |
|---|---|---|
| シルバー(6%) | 2,500 | 約5万円 |
| ゴールド(7%) | 10,000 | 約17.5万円 |
| プラチナ(8%) | 25,000 | 約39万円 |
| ダイヤモンド(10%) | 50,000 | 約70万円 |
| (参考)現行ゴールド | 25,000 | 約50万円(付与率5%で計算) |
- 年5万〜40万円程度を使う中頻度の会員:現行では25,000ポイントに届かない限り、何泊してもレギュラー扱いでした。新制度ではシルバーやゴールドで付与率が1〜2ポイント上がり、利用が評価に反映されやすくなります。最も恩恵を受けやすい層です。
- 現ゴールド会員(年50万円前後):同じ25,000ポイントでプラチナになり、付与率は6%から8%に上がります。レイトチェックアウトも13時まで延びます。ダイヤモンドを狙う場合は、年70万円前後の利用が目安です。
- 東京ステーションホテルや大阪ステーションホテルでの特典を重視する人:この3館の無料アップグレードはダイヤモンド限定です。プラチナでは対象外なので、これらの館をよく使う人ほど、ダイヤモンドとの差を意識することになります。
- たまにしか泊まらずポイントを長く貯める人:有効期限が「年度ごとに集計し2年後の3月31日まで」から「付与日から2年間」に変わります。公式の記載どおりに読むと、現行では年度の早い時期に付与されたポイントほど長く(最長で約3年)持てましたが、新制度では一律2年です。移行前に付与されたポイントは旧ルールのままとFAQにあります。
また、現行のゴールド特典にあるJR西日本ホテルズの「ウエルカムドリンクチケット」は、新プログラムの特典ページには記載が見当たりません。廃止と明記されているわけではないので、利用している人は11月10日以降の案内を確認しておくと安心です。
注意点:予約停止の時間帯と、特典の対象外になる予約
1. 11月8日未明〜10日朝は会員サービスが止まる
2026年11月8日(日)午前2時から11月10日(火)午前6時まで、会員サービスと公式サイトからの予約受付が止まります。会員はログインできないため、この間に予約したい場合は一般予約をして、チェックイン時に会員証を提示すればポイントが付与されると公式FAQは案内しています。
特に注意したいのが、11月9日(月)午前7時〜午後2時です。この時間は会員・非会員を問わず、加盟ホテルすべての公式サイトで新規予約・変更・取消ができません。キャンセル料が発生する直前の取消を予定している場合は、この時間帯を避けて手続きしてください。宿泊やチェックイン・チェックアウトは期間中も通常どおりです。
2. 9月28日0時〜6時は公式アプリが使えない
9月25日の告知によると、9月28日(月)午前0時〜6時はアプリのメンテナンスでログインを含むすべての操作ができません。Webサイトは通常どおり使えますが、同じ時間帯は加盟ホテルへの電話・メールでの会員情報変更やポイント交換もできないとされています。
3. 予約サイト経由は新制度でも対象外
ポイント付与と会員特典の対象は、JRHM公式サイト・公式アプリ・各ホテル公式サイト・電話・フロントでの直接予約に限られます。じゃらんや楽天トラベル、一休などの予約サイトや旅行会社経由は対象外です。マリオット ボンヴォイに加盟する施設などでは、提携ブランドの規約が優先され、ベストレートが原則対象外になるなど特典が一部制限される場合があります。
考察:「年1回・一段階」から「毎月・段階的」へ
現行制度は、年25,000ポイントに届くかどうかの一発勝負でした。届かなければ、どれだけ泊まってもレギュラーのままで、中間層の利用に応える仕組みがありませんでした。新制度は2,500ポイントから段階を刻み、毎月判定することで、利用を増やせばすぐ特典に反映される設計です。外資系チェーンの会員プログラムに近い構造で、公式サイトでの直接予約を増やしたいという狙いが読み取れます。
一方で、ポイントの有効期限は実質的に短くなる人が出ます。誕生日ポイントも3か月で失効する設計です。付与率が上がる分、貯めるより早めに使うことを前提にした制度と考えるのが実態に近いでしょう。上位層の付与率10%は国内ホテルの会員制度として高い水準ですが、東京ステーションホテルなど人気の3館のアップグレードをダイヤモンドに絞った点からは、特典の出し方にメリハリをつける意図もうかがえます。
まとめ
JRホテルメンバーズは11月10日から5段階のステータス制に移り、付与率は最大10%になります。年に数泊以上する中頻度の会員には追い風で、現ゴールド会員はプラチナ以上に移行します。一方、ポイントを長く寝かせる使い方には不向きになります。まずは4月以降の獲得ポイントを確認して移行先の見当をつけ、11月9日午前の全予約停止を避けて予約・取消の予定を組んでおきましょう。
出典:JRホテルメンバーズ「【重要】新会員プログラム移行に伴う会員サービス停止のお知らせ」(2026年8月31日)
元記事URL:https://www.jrhotel-m.jp/info/renewal_260831.html
参考:JRホテルメンバーズ 新会員プログラム特設ページ/新プログラム 会員特典/新プログラム よくあるご質問/公式アプリの機能停止について(2026年9月25日)/現行の会員ステータス制度/現行のポイントについて(いずれも2026年9月26日確認)


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